平成27427

 

市議会会派離脱の報告、および、

市庁舎位置条例採決時退席の理由について

 

高島市議会議員 熊谷もも

 

 

 わたくし熊谷ももが、市議会臨時会の開催に先立ち市議会会派(ええとこ高島)を離脱しましたことの報告、および、臨時議会において、市庁舎位置条例の採決にあたり退席しました理由につきましては下記のとおりです。

 

 まずは、去る3月議会最終日に市庁舎整備にかかる住民投票条例に賛成しましたことにつきまして深くお詫び申しあげます。

 

 その採決にあたっての賛成討論の冒頭でも申し上げましたように、すでに、先の市長選挙では市庁舎にかかる民意が示され、福井市長が当選されたものであり、そのような中で、再び住民投票により民意を問う必要はないと考えていました。そして、この住民投票の実施は、議会の責任放棄であり、議決権のある議員が仕事を放棄するようなものだと感じていました。当初より住民投票の実施は良くない、反対だと思っていながら、「位置条例が否決され、さらに住民投票条例まで否決されたなら、市長は辞職の覚悟をしている。市長が辞職すれば、市民から議会解散請求の署名運動が起こってくる。」という声を受けて、そんな市政の混乱を招くのならば、住民投票条例が可決された方がまだましであると考え、苦渋の選択として賛成したものです。

 

 会派離脱の経緯 そして、その後の住民投票を呼びかける活動を通じて、所属していた会派の考えと私の考えが異なることがわかりました。住民投票条例の採決にあたり、自分の意に反して賛成し、その結果として市庁舎位置問題にかかる市民の皆様の感情の溝が深まることとなりました。その責任の重大さを痛感し、所属していた会派を離脱させていただきました。

これからは、ひとり、一高島市議会議員熊谷ももとして活動して参ります。

 


 

 

新旭庁舎の増改築 市庁舎位置条例の改正にかかる議決は小学校の統廃合と同様に、議会の2/3の賛成が必要な特別議決です。法律的に過半数の賛成では可決されないのです。住民投票の結果は、65%を超える民意が新旭庁舎での増改築でした。実は、その新旭庁舎の増改築にかかる整備に要する予算案は、すでに3月議会で可決されています。位置条例の改正による市庁舎位置の変更ができなくとも、行政は予算を執行する義務がありますので、民意である新旭庁舎の増改築を進めることは法律的に問題はありません。

 

 退席の理由

 わたくし熊谷ももは、市庁舎の位置を新旭に変更する条例採決にあたり、過去2回にわたり賛成しました。しかし、今回の採決にあたっては、住民投票結果を受けた条例改正の提案があまりにも早急であり、少数派の方々の思いを汲み取る間もなく、投票結果の数だけにより判断し、賛成であるとの意思を表すことはできないと考え、退席という手段を選びました。私に貴い一票を投じてくださったご期待に反する行為であると受け止められた方もおられるかもしれません。そのご期待に添えず本当に申し訳ありませんでした。

 

高島市の将来を考えたとき、二択の住民投票で決着をつける方法は未熟な民主主義だと私は思います。成熟した民主主義は、少数派からも「ありがとう」と言えるような提案を多数派が寄せて、お互いが歩み寄ることにより最大の幸福が実現されるのではないかと思うのです。新旭での増改築を支持される市民の方々も今津での新築を支持される方々も、手をつないで共に歩いていくことが高島市は一つになれると信じています。

 

 

高島市で暮らす皆様のお幸せを心よりお祈り申し上げ、会派離脱の経緯と市庁舎位置条例採決にあたり退席しました理由を報告させていただきます。